地域の健康を守る!行政保健師
行政保健師になるには?
保健師が活躍できる場所はたくさんありますが、その中でも特に多くの保健師が働いているのが市区町村の保健センターや保健所、役所などです。これらの施設で公務員として働く保健師は【行政保健師】と呼ばれています。
行政保健師として働く場合は公務員として勤務するので、保健師の国家試験だけじゃなく各自治体の公務員試験にも合格しないといけません。公務員試験は1次試験の筆記と2次試験の面接の他に、小論文や保健師の専門試験などもあります。公務員試験は8月~9月あたりに実施されます。時期がずれているとはいえ2つの試験を受けるのは大変ですよね。でも、公務員として勤務することになるので民間企業で働いている保健師と比べると雇用が安定しています。これって、今の時代だと大きな魅力ですよね!
仕事内容について
行政保健師は都道府県が管轄している保健所なのか、市区町村が管轄している保健センターなのか、で仕事内容が違います。
都道府県が管轄している保健所では公衆施設の衛生管理や感染症の対策など、いわゆる1次予防の調査や分析をしたり、制度の啓発活動をします。保健師として働くうちに法令知識を理解する力や企画力、統計能力が身につきます。市区町村の保健センターでは乳幼児の健診や高齢者などの地域住民の健康相談、疾病の予防やメンタルヘルスの支援というような2次予防や3次予防に携わっています。
関わる人の年代の幅が広く個別の問題に対応することも多いので、臨機応変さや柔軟さが求められますが、地域の人と関わる機会も多いため頼りになる存在として多くの人から必要とされています。
高齢化がすすむ今、社会全体が健康に関心を持っています。問題なく日常生活を過ごすために健康寿命を伸ばそうとする国家の働きもあり、フィジカルとメンタルのどちらも対応できる保健師はこれから先に欠かすことができないポジションとして重要な存在になることでしょう。
年収について
保健師の給与はあまり世間に知られていませんが、同じ保健師であっても種類によって給与の額が違います。行政保健師は国家公務員または地方公務員として勤務するので、給与もそれに準じたものとなっています。大学や短大、専門学校など学歴によって給与が決まり、勤務年数が長くなればなるほど額も増えていきます。年収は360万~420万円程度で、5年以上継続して勤務すると450万~500万円程度までアップします。保健師は専門職なので、一般の職員と比べると給与のベースが高いのが特徴です。その他にも、勤務時間外に緊急の業務が発生した場合は特殊勤務手当もつくのでさらにアップします。
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活躍できる場所は?
看護師と保健師はニーズが高いので活躍の場もひとつじゃありません。色々なところで看護師や保健師を必要としていますが、その中でも看護師は病院やクリニックが、保健師は保健センターで働くのが一般的で、多くの人が働いています。